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07/09/20

山本左近ベルギーGPレポート

山本左近ベルギーGPレポート

「なかなか、縁がなくて、これまでスパ-フランコルシャンでレースをした経 験がなかったんですが、多くのドライバーから『スパを走るのは、楽しい』と 聞いていたので、今回のベルギーGPはすごく楽しみにしていた」という山本左近。スパ-フランコルシャンに着くなり、約1時間半かけて、7.004kmのサーキットを自分の足で1周した。「話には聞いていたけど、やっぱりオー・ルージュはすごいですね。あの丘をF1マシンで駆け上がっていったら、どんなふうになるんだろう」と、金曜日から始まるセッションを楽しみにしていた。

ところが、楽しみにしていたベルギーGPが開幕すると、左近の顔から少しずつ笑みが消えていく。マシントラブルが次々と発生するのである。最初のトラブルは金曜日、最初のフリー走行でいきなり発生した。

「高速のブランシモン(コーナー)を抜けた先、シケイン進入時のブレーキングでブレーキが 壊れて減速できず、ラン・オフ・エリアに飛び出して、ようやく止まりました」という左近。今年、スパ-フランコルシャンは最終区間から1コーナーまでが大幅に改修され、バス・ストップ・シケインが姿を消して、かなり広いラン・オフ・エリアが設けられた。「もし、シケインが改修されていなかったら」と左近は、顔をこわばらせて、初日を終えたのだ。

あってはならないトラブルは、しかし2日目も左近を襲った。午前中のフリー走行3回目で再びブレーキディスクが砕け散るというアクシデントが発生するのである。割れたディスクはホイールを貫通し、左フロントタイヤの空気が一瞬で抜け、コントロールを失った左近のクルマはスピンしながらタイヤバリアに当たって止まった。同じトラブルに2日立て続けに見舞われた左近。午後の予選に向けての準備が万全でなかったのは言うまでもない。

「ブレーキを新品に変えましたが、アタックに入る前に一度確認走行を行わなければならず、ユーズとタイヤで出て行って、タイムを計測しないでそのまま ピットインしたんです。その後、ニュータイヤで2回タイムアタックを行う予定だったんですが、ピットレーンの入口で車検に呼ばれてしまって。そこで、予定外の時間を食ってしまったので、1回だけのアタックとなってしまいました。しかも、午前中にニュータイヤでのパフォーマンスランを行っていなかったので、これが週末初めての空タンクでのアタックとなり、正直100%満 足のいくアタックではなかったです」
チームメートから1.5秒の遅れは、そんな理由からだった。

そして、迎えた決勝レース。ジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が予選後にエンジン交換して最後尾に回ったため、21番手からスタートした左近。しかし、スタート時に装着したソフトタイヤが、スタート直後の重い状態で、左近の思うように機能せず、苦しい展開となる。「結果的にはタイヤは逆の選択のほうが良かったと思います。第1、第2スティントをハードにして、最後にソフトを履いていれば、もっとライバルたちといいレースができたと思うだけに残念ですが、Bスペックでのレースはこれが2戦目。これもいい経験になったと思います。今回のベルギーGPはブレーキトラブルに2回も襲われるというアンラッキーな週末でしたが、あれだけのトラブルにもかかわらず、僕もクルマも大きなダメージがなかったことは、むしろラッキー。次の日本GPではいいリズムで戦いたいですね」

そういって、レギュラードライバーとして、2度目の日本GPへの豊富を語った左近。その顔には、再び笑みが戻り、目は輝いていた。

(Text:Masahiro Owari)

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