
▼9月29日、土曜日
土曜日の富士スピードウェイは、前日までの秋晴れとは異なり、秋雨前線の影響で肌寒い一日となった。
前夜から降り続いた雨は、セッションが開始する午前11時になっても上がらなかったばかりか、深い霧が富士スピードウェイ周辺に立ちこめたため、フリー走行3回目は30分遅れの午前11時30分にスタートした。エクストリームウェザー(深溝)タイヤでコースインし、マシンの各部が正常に機能しているかどうか確認するためのインスタレーションラップを終えた山本左近は、ここで一度ピットイン。セッティングを調整して、再度コースインする予定だった。
ところが、急速に霧が再び濃くなり、セッションは開始4分後に赤旗が出され、一時中断となる。そして、20分後に中止が決定。予選に備えての最終的な確認ができないまま、左近は午後の公式予選を迎えることとなった。
「最初に履いたエクストリームウェザー(深溝)タイヤは悪くなかったんですが、路面状況が好転したために、すぐにスタンダードウエット(浅溝)タイヤに切り替えることにしました。ところが、スタンダードウエットを履いて走行した途端、マシンのバランスが崩れてしまい、アタックするのが難しい状況となりました」という左近は、思うようにタイムアップできずに、15分間で争われる第1ピリオドの最後のアタックへと向かった。しかし、ここで思わぬ落とし穴が待っていた。
「後ろからラルフ・シューマッハが来ているのは、ミラーで確認していたけれど、こっちもアタックしていたし、まだ2人の間には距離があったので、自分のラインをキープしました」とダンロップコーナーに差し掛かった左近だが、次の瞬間、R・シューマッハが後方から左近に追突してしまうのである。
「非常に残念な予選となってしまいましたが、フルウエットコンディションでのクルマのパフォーマンスは決して悪くないと思っているので、日曜日も天気が悪ければ、チャンスはあると思います」
苦戦を強いられた金曜日続いて、2日目の土曜日も不運に見舞われた左近。しかし、日本GPはまだ終わっていない。レース本番である日曜日に、左近が最後尾からどこまでポジションを上げることができるのか。地元日本で、走り慣れ た富士スピードウェイで、左近の熱い走りに期待したい。
